「庭」を作ること


お庭を作ることは終わりがありません。

緩やかに変化する空間の中に自分の色を流し込むような作業です。

うまくまじりあうこともあれば、なんとも変な色が生まれることもあります。

自分の意志がうまく作用しない領域があり、

自分で作っているのか作っていないのかよくわからなくなる時があります。

ただの自然の産物をさも自分の意志で作ったかのように語るのが庭造りなのかもしれません。

 

例えば、土づくり

土は無数の微生物が存在し、

その相互作用によって存在します。ダメな土がどんなものかはわかります

が、どうしたらいい土ができるのかはよくわかりません。

土はただの無機物ではなく、生命の塊のような存在だというイメージだけで

土を作っています。

 

植物はそこからのエネルギーを得て、成長します。

人間でいうところの、腸が根っこの部分で、腸内菌が土壌ということになるのかもしれません。

腸が大地とつながった状態なのが植物。

腸内菌である土を植物同士が共有しているということは、

もしかしたら森自体が一つの生命体といっても

過言ではないかもしれません。

 

 生命の定義とはなんだろう。

 

庭づくりをしていると、毎日のようにこんなことにぐるぐる頭を巡らせてしまいます。

教科書で教えてくれたこととつじつまの合わない現実が僕の頭を混乱させてくれます。

 

 庭造りをしているくせに、実は植物のことも、土のことも、石のことも

ほとんど理解していないように思える瞬間があります。そして、おそらく、生きている間にわかることも

ないように思えます。

 

 だから、つまりは私の庭造りは仮定と想像で、その中で自分なりに答えを探しながら

無我夢中でやっているとことで、

たまにはラッキーパンチも当たるもので、うまくゆくときがあります。

恐らく、庭造りにとって大事なことはもがくことかな。

 

大変だけど楽しい、それが僕にとっての庭づくりです。

 

 

 

松下 裕崇